現役時代に鎬を削ったラ
イバルが、父となって再び激突だ。17年のクラシック戦線を引っ張った
アルアイン、
レイデオロ、
スワーヴリチャードの初年度産駒が、
皐月賞(3歳牡牝・GI・芝2000m)に揃ってエントリーしてきた。
皐月賞の父仔制覇を目指すのは
アルアイン産駒の
コスモキュランダ(牡3、美浦・
加藤士津八厩舎)だ。前走の
弥生賞は6番人気の低評価だったが、3角での早めスパートから一気に押し切り、重賞初制覇を果たした。父の産駒はここまで勝ち上がりが5頭、2勝しているのは
コスモキュランダのみと苦戦気味。ここで孝行息子が起死回生の一発といきたい。
スワーヴリチャード産駒は精鋭2頭出しだ。牝馬の
レガレイラ(牝3、美浦・
木村哲也厩舎)は昨年の
ホープフルSの覇者。勝てば47年の
トキツカゼ、48年の
ヒデヒカリに続いて、76年ぶり3頭目の牝馬Vとなる。もう1頭の
アーバンシック(牡3、美浦・
武井亮厩舎)は前走の
京成杯で2着に終わったが、ゴール前の伸び脚は素晴らしく、まさに負けて強しの内容だった。どちらかといえば東京向きだが、ポテンシャルでは
レガレイラに負けていない。初年度産駒が大活躍し、今年の種付料が昨年から1300万円アップの1500万円に跳ね上がった
ハーツクライの最良後継サイアー。16年の
ディープインパクト以来、新種牡馬に限ると95年の
サンデーサイレンス以来となる産駒ワンツーがあっても不思議はない。
そして
レイデオロ産駒の
サンライズアース(牡3、栗東・
石坂公一厩舎)も一発を秘めている。実績では見劣るが、ここまで2戦2勝と底を見せていない。鞍上が「皐月男」の
M.デムーロ騎手というのも心強い限り。父が初黒星を喫した
皐月賞で産駒GI初勝利となればドラマだ。
皐月賞馬の
アルアインが意地を見せるか。それとも
スワーヴリチャードと
レイデオロがリベンジを果たすのか。そういった視点でも楽しめるクラシック三冠第1弾となりそうだ。