今年から施行週が早まった宝塚記念
今週は宝塚記念。今年から2週早い開催となりましたが、先週の土曜メイン、垂水Sは阪神芝2000mで1分58秒6。1000m、58秒8で流れた3歳以上3勝クラスとはいえ、開幕週らしい速い時計が出たレースになっています。今週も良馬場なら過去の宝塚記念とは違う傾向になるかもと思いましたが、週中から雨になっているので、馬場悪化の中でのレースを避けることができないような感じ。予想の基本は例年通りでよいのかなと思います。
そして、今週はウマい馬券の「無料予想」を担当。たくさんの方に僕の宝塚記念の予想をご覧いただきたいと思います。そして、レース当日は「ウマい予想LIVE」に出演させていただきます。雨の影響をどのくらい受けた馬場状態なのか、どのような傾向になっているのか、当日ならではのライブ感をしっかりとお伝えできるような出演にしたいと思っていますので、こちらもぜひご覧にいただけますと幸いです。
【函館SS/ナムラクレア】
57キロという斤量は牡馬換算だと59キロではありますが、高松宮記念3年連続2着というGI実績を考えると、決して重い斤量ではないのかもしれません。ただ、ここを使う理由は秋のスプリンターズSへのレース間隔も考慮してのものではないのかなと思うだけに、是が非でもここを勝って、という雰囲気はどうなのかなと思います。
ただ、栗東での追い切りは本当に丁寧に消化しています。2週前追い切りから坂路では4F52秒台をマークしていて、週末にも追い切りを消化しています。急仕上げとかっていうことではないので、大崩れするようなことは考えにくいのですが、他との斤量差を考えると、何かにあっさり負けるということはありそうです。

追い切りは丁寧に消化しているナムラクレア(6月3日撮影)
【函館SS/ビッグシーザー】
高松宮記念以来のレースになりますが、栗東では5月14日から追い切りを開始。週中オンリーの追い切りなので、追い切り本数としてはかなり少なくなります。ちなみに昨年の函館スプリントSにも出走していて、これも高松宮記念以来でしたが、この時はもっと早い時期から栗東で追い切りを開始していたので、今回とはパターンが違います。
決して追い切り本数が少ないと凡走するというわけではありませんが、1週前追い切りの坂路での併せ馬が古馬3勝クラスに遅れ。大きく追走していたとはいえ、京阪杯1着時の1週前追いでは併せ先着していただけに、ちょっと仕上がり状態が気になるところです。

追い切り本数はかなり少なくなっているビッグシーザー(5月20日撮影)
【宝塚記念/ベラジオオペラ】
大阪杯から宝塚記念というローテーションは昨年と同じ。ただ、施行週が早まったことで、昨年より間隔が詰まる点がどうかというところもあるでしょうが、これまでの実績からマイナス材料になるとは思えません。
調教量としては昨年よりも多くなっていて、ローテーション換算にすると、かなり多くなったと思ってよいです。それなのに、昨年は最終追い切りが坂路だったところをいつも通り、CWでの最終追いを敢行。しかも、前走同様、横山和生騎手が騎乗。3頭併せを最後方から追走して、ゴール前もしっかり追われていました。これだけやることができるということを評価したいところです。

調教量としては昨年よりも多くなっているベラジオオペラ(6月3日撮影)
【宝塚記念/ロードデルレイ】
前走大阪杯の最終追い切りがCWで6F103.6秒。正面から入場して、向正面で一旦、止めるようなスピードにしてから、再び加速するというパターンで、調教欄などに掲載された時計は5F68.6秒。これがどうかと思いましたが、2着という結果ですから、これがフィットしたと判断してよいでしょう。
今回も中間はしっかりと追い切りの負荷をかけて、最終追い切りは前走と同じパターン。6F101.2秒、5F70.5秒で4F53.3秒ですから、時計はほぼ半マイルのようなもの。その分、ラスト2Fがしっかりと伸びて11.4秒から11.1秒。水分をたっぷり含んだウッドチップではしっかり動くことができましたが、あとは実戦での雨馬場に対応できるかどうかでしょう。

最終追い切りは前走と同じパターンだったロードデルレイ(6月11日撮影)
【宝塚記念/ヨーホーレイク】
前走大阪杯はメンバー最速上がり(タイ)を使っての3着。京都記念よりも馬体重が絞れていたように、馬の状態は2走前よりも上がってのGI挑戦でした。岩田望来騎手の素晴らしい騎乗もありましたが、出遅れをリカバーするなど、ジョッキーが完全に手の内に入れてくれているのも強みです。
今回の調教内容は1週前追い切りがCWで3頭併せを最後方から追走して最先着。これは前走時も同じ内容でした。前走は最終追い切りもCWでしたが、今回は坂路。鳴尾記念を勝った時の最終追いが坂路なので、これは全く気にならないというか、勝ちパターンといってもよいくらい。併せ馬を先着して、2F24.5秒をマークした内容は脚力を見せつけたという印象が残りましたね。

最終追い切りでは脚力を見せつけたヨーホーレイク(6月3日撮影)
◆注目の新馬戦
・6/8 2歳新馬【タフクッキー】(1人/4着) 将来有望調教該当<3頭>
最後の直線はアップアップといった走りで4着確保がやっと。追い切りでの動きの良さが全く見られなかったのは、初めての実戦だからか、東京への輸送があったからなのか。ちょっと掴めないところが多いレースでしたが、これで見限ってはいけないと思います。
◆開催おすすめの調教適性
<阪神芝2200m>
◎1週前追い切り以降トラックW馬場でラスト3F13.9秒以下、11.9秒以下、11.9秒以下
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが栗東坂路で2F25.0秒以下
良馬場だとこのような調教適性ですが、タフな馬場、タフなペースになると、○の2F時計が重要。特に宝塚記念のようなレースだと重要視したい調教ファクターですが、今週の天気だとこれが特注☆となるかも知れません。