5月11日のNHKマイルCを制した、
パンジャタワー(牡3歳、父
タワーオブロンドン)を管理する
橋口慎介調教師=栗東=は18年の
JBCスプリント(
グレイスフルリープ)以来のG1級制覇となった。橋口調教師は「前回は父(弘次郎さん)から受け継いだ馬でした。今回は生え抜きで勝てたので、それもあってすごくうれしかったですね」と思いを明かした。
NHKマイルCはゴール前で3頭が並んで頭、鼻差の大接戦だった。「最初は負けたかな?と思ったんです。
池添学調教師が“勝ってますよ”と。
リプレイを見て、勝ったことがわかりました」と歓喜の瞬間を振り返った。
パンジャタワーとの出会いは1歳の夏だったが、「小さい馬で、今とは全然印象が違いました。ほかの馬と比べても幼かったですし、ここまでの馬になるとは正直、思いませんでしたね」と当時は目立たない存在だった。しかし、育成場に移動してからはぐんぐんと成長し、新馬戦の時には自信を持っていた。
騎乗した
松山弘平騎手とは、橋口師が池添兼雄厩舎で調教助手を務めていた時からの付き合いでもあり、強い信頼関係で結ばれている。「一番よく知っている松山ジョッキーで勝てたのが、またうれしいですね。兼雄先生からも“おめでとう”とメールが来ました」と喜びもひとしおだ。
いつ取材に行っても、「気が済むまで厩舎にいていいですよ」と応じてくれるように、調教師、スタッフともに明るいムードで迎えてくれる。担当記者として、今回の勝利はすごくうれしかった。10日の
エプソムCも
セイウンハーデスで勝ち、勢いがある。今後も
パンジャタワー、そして橋口厩舎から目が離せない。(
中央競馬担当・山下 優)
スポーツ報知