イクイノックスの祖父、
キタサンブラックの父であり、
ディープインパクトの全兄として知られる
ブラックタイドは、種牡馬としてはもちろん、競走馬としても優秀だった。ここでは重賞初制覇を果たした04年のス
プリングSを振り返る。
ブラックタイドは
父サンデーサイレンス、
母ウインドインハーヘア、母の
父Alzaoの血統。01年のセレクトセール当歳において9700万円(税抜)で取引された。2歳12月の阪神でデビュー勝ち。続くラジオたんぱ杯2歳Sでは単勝1.4倍の圧倒的1番人気に推されたが、
コスモバルクの4着に敗れた。年明け初戦の
若駒Sで2勝目を挙げたが、
きさらぎ賞は
マイネルブルックにクビ差及ばず2着。そして迎えた3回目の重賞挑戦がス
プリングSだった。
武豊騎手が同日の
阪神大賞典で
リンカーンに騎乗するため、
横山典弘騎手との初コンビを組んだ。過去4戦は全て1番人気だったが、この日は
コスモサンビームに続く2番人気。そんな一戦で
ブラックタイドは生涯一の輝きを放つ。道中は最後方で脚をためる思い切った競馬。勝負所でジワッと押し上げると、直線で外から強襲する。粘り込みを図る
ダイワメジャーを捕らえると、大外から末脚を伸ばした
キョウワスプレンダも1馬身抑え、遂に重賞初制覇を果たしたのだった。
この勝利でクラシックの主役級に浮上した
ブラックタイドだったが、
皐月賞で16着に敗れた後、屈腱炎を発症。復活を果たし、7歳まで現役を続けたものの、再びウイナーズサークルに立つことはできなかった。しかし、自身の悔しさを晴らすように、産駒の
キタサンブラックや孫の
イクイノックスがGIを勝ちまくったことは御存じの通り。その血はいつまでも血統表に残り続けるに違いない。