今週もG1名物「展開王」が登場。数多くある
ファクターの中から展開面にスポットを当てて勝ち馬をあぶり出していく。混戦模様の「
桜花賞」を担当するのは先々週、
伏竜Sで90万馬券を仕留めるなど今季絶好調の大阪本社・柏原健士記者。近年の傾向とレースぶりを踏まえ、大外18番
チェルヴィニアに◎だ。
過去10年を振り返ると14年は
フクノドリームがテンの3F33秒8の大逃げを打ち、差し&追い込み馬が掲示板を独占。大外18番
ハープスターが4コーナー最後方から大外強襲Vを決めた。15年は
レッツゴードンキが同37秒1とマイペースの逃げ。4馬身差Vを飾った。あの2年に関しては極端な展開になったが、それ以外の8回は馬場状態の違いがあっても19年(同35秒4)を除いて同34秒台と大体、平均的な流れになっている。
展開をイメージすると10番枠の
セキトバイーストが両サイドを見ながら行く。差す競馬もできる
エトヴプレはハナにこだわらず、1F延びる点を踏まえて脚をためながら運ぶ形。多頭数でもテンからガリガリやり合うシーンは考えづらい。今年も平均ペースで流れる、との読み。昨年は
リバティアイランドが4コーナー16番手から桁違いの末脚を繰り出し、差し切ったが2番手で流れに乗った
コナコーストが2着。4、5番手にいた
ペリファーニアが3着に入った。差し&追い込み馬より、ある程度の位置で流れに乗れる脚質を重視。そこで◎を託すのが
チェルヴィニアだ。
昨夏の新馬2着後、2戦目で未勝利を快勝。前走・
アルテミスSはボコッとゲートを出たものの、出てからはすんなり行き脚がついた。3、4コーナーでは3番手に取り付くと直線、追えば追うだけ伸びて1馬身3/4差の快勝。これはクラシック級と予感させた。
その後、左後肢の違和感で阪神JFを回避。
アルテミスSから間隔が空いているが順調に乗り込み、稽古の動き自体は目立っている。クラブ発表によると1回使うと回復に時間を要するタイプであることから、ひと叩きはせずに直行ローテを選択。休養期間と経緯が違うにしても、約2カ月空いていた
アルテミスSの走りを見ると久々でも動けるタイプと判断した。中で待たされるリスクがない最後入れの大外枠で道中もまれず流れに乗っていけそう。直線、抜け出すシーンがイメージできた。
スポニチ