「
桜花賞・G1」(7日、阪神)
東の
トライアルである
アネモネSを勝って優先出走権をつかんだ
キャットファイト。今回は
阪神JF(10着)以来2度目のG1挑戦となる。初の長距離輸送でイレ込んだ前回のG1経験を踏まえ、万全の対策を取って桜の女王を狙う。
「女性同士の取っ組み合いのけんか」という意味を持つ
キャットファイト。その馬名の通り、彼女には激しい一面が隠されている。それが出てしまったのが、初の長距離輸送を経て挑んだ3走前の
阪神JFだ。
上原博師は「イレ込みやすい血統ではあるけど、
阪神JFの時は初めてずくめでもあって、馬が何が何だか分からないような
パニックになった状態で、スタート前に相当入れ込んでしまった」と振り返る。それを踏まえて今回は策を打つ。「金曜日に輸送し、中1日置いて
リラックスさせ、前日に軽めのスクーリングをしようと思います」と環境に慣らして精神面の落ち着きを促す予定だ。
4走前のアスター賞を1分33秒1の中山芝1600メートルの2歳コースレコードで制したように、スピード能力は抜群。前走で荒れた馬場も苦にせず、内を突いて抜け出したように、力のいる馬場への適性もある。師は「血統的にダートでも走れるし、爪が小さくて立ち気味なんで道悪は下手じゃない。日曜は雨予報みたいだし、その辺も味方してくれれば」と雨予報を歓迎だ。
今回は中3週と間隔は詰まったが、状態面はしっかり維持できている。1週前には美浦Wを3頭併せで6F84秒1-11秒4と、負荷の高い調教を消化。牝馬でここまで攻められるのは頼もしい。「3日は坂路でサーッとやれば十分」と仕上がりに自信を見せ「うまく
リラックスしてレースに向かえれば」と期待する。
現状は強さともろさが紙一重。ただ、能力全開なら、これほど不気味な存在もいない。
提供:デイリースポーツ