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今年創設「ダート3冠」路線の現状は 中心のJRA勢に“打倒”燃える地方

デイリースポーツ
  • 2024年03月27日(水) 06時00分
 羽田盃(4月24日・大井)と東京ダービー(6月5日・大井)のJpn1化と、ジャパンダートダービージャパンダートクラシック(10月2日・大井)改称と秋移設により、南関東の3冠路線だった3競走が中央、地方の枠を超えた「ダート3冠」として創設された。改革元年となるダート新体系の現状に迫る。

 20日に京浜盃(大井)が終了。今年から新たに生まれ変わった3歳ダート3冠ロードは、1冠目の羽田盃へ向けて勢力図がほぼ整った。

 中心は前哨戦をリードしてきたJRA勢。羽田盃に与えられたJRA出走枠は4つ。2月の雲取賞を逃げ切ったブルーサン、同2着の白毛馬アマンテビアンコ京浜盃で2、3着の牝馬アンモシエラハビレが優先出走権を獲得。いずれも出走意思を示しており、4頭の首位争いが濃厚だ。

 迎え撃つ地方勢だが、京浜盃で7馬身差Vのサントノーレにレース後、右膝骨折が判明。離脱となったのはあまりにも痛い。ハイセイコー記念を無傷5連勝で圧倒したダテノショウグンも復帰に手間取っている現状だ。京浜盃5着のティントレットと6着のマッシャーブルムに上積みを期待することになる。

 中央&地方競馬の交流競走が設けられ、開放元年と言われた95年から四半世紀以上が経過。“芝は中央、ダートの地方”を確立しようと3歳戦を中心にダートグレード競走の改革が行われた。その目玉が3歳ダート3冠ロード。1着賞金も大幅にアップし、羽田盃東京ダービーはJRA勢が出走可能に。7月に行われていたジャパンダートダービーは、秋にジャパンダートクラシックと名称変更して実施されることになった。

 ただ、南関東の厩舎関係者は、全員がこの改革を手放しで喜んでいるわけではない。「さみしいねぇ」、「南関の馬が東京ダービーを勝つことはなくなったよ」、「もう自分たちの仕事は終わった」と諦めに近い感想が相次いだ。暗い気持ちで取材を続けていると「JRAに負けない馬をつくればいい」と息巻く関係者も。思わずうなずいた。「その通り!」だと。

 今週末のドバイゴールデンシャヒーン・G1(30日・UAEメイダン)には兵庫のイグナイター(22、23年NAR年度代表馬)が参戦する。地方所属馬のドバイ遠征は05年アジュディミツオー(船橋、ワールドC6着)以来2度目のこと。ライデンリーダーメイセイオペラコスモバルク…“打倒JRA”を掲げ、恵まれたJRAとは違った限られた施設&厳しいルールの中で、それぞれが工夫を凝らし懸命に戦ってきた歴史、空気を幾度も間近で感じてきた。挑戦しなければチャンスはない。

 東京ダービーのJRA枠は同じく4頭。羽田盃5着以内の上位3頭に加え、ユニコーンS2着以内の上位1頭に優先出走権が与えられる。新たな試みは、これからが本番。まずは羽田盃。順当にJRA勢か、地方所属馬の大逆襲か。いよいよ、歴史の一ページが開かれる。(デイリースポーツ・村上英明)

提供:デイリースポーツ

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