◆第68回大阪杯・G1(3月31日、阪神競馬場・芝2000メートル)

　大混戦だ。国内の主力級の多くがドバイワールドCデーに参戦し、今年のメンバーに古馬混合G1勝ち馬は不在。ソールオリエンスやタスティエーラなどが主力を形成しそうだが、4歳牡馬はまだ今年の古馬混合重賞で未勝利と苦戦続き。傑出した存在がいない。

　そのなかでリバティアイランドが牝馬3冠を達成した昨年の3歳牝馬、つまり今年の4歳牝馬に目を向けると、今年の古馬混合牝馬重賞で愛知杯(ミッキーゴージャス)、京都牝馬S(ソーダズリング)、中山牝馬S(コンクシェル)と3戦3勝。こちらはレベルが高いとみている。牝馬3冠戦線の王道を完走し、常に上位争いを繰り広げたハーパーに注目したい。

　前走の有馬記念は9着だが、友道調教師は「距離が長かった」と冷静に分析。その時以来の実戦となるが、先週のCWコースではラスト11秒3の脚で併走馬を大きく突き放した。昨年からのパワーアップを感じさせる。「しっかり負荷をかけたけど、動きはよかった。今回はベストの舞台になるんじゃないかな」とトレーナー。好位から器用に立ち回れるタイプで、確かに阪神内回りは魅力だ。今までは脇役だったが、今回は一気に主役まで上り詰める可能性は十分にある。(山本　武志)

スポーツ報知