ハンデ戦の牝馬限定G3「第42回
中山牝馬S」が9日、中山競馬場で行われ、5番人気の4歳
コンクシェルが重量53キロを生かし逃げ切り。重賞4度目の挑戦で初勝利を挙げた。鞍上の
岩田望来(23)は中山重賞初Vとなった。
会心の逃走劇。岩田望はゴール板を先頭で駆け抜けると小さく
ガッツポーズし、
コンクシェルの頭を優しくなでた。「今日の中山は逃げ馬には不利なレースが多かったけど、その中で勝てて良かった。気の悪さがあるし、ためても切れない馬なので、自分のリズムで運ぶことだけを考えていた。重量53キロも良かったですね」。
無難なスタートを切った
コンクシェル。岩田望は押してハナを主張する。1000メートル通過は61秒5。理想のペースだ。3角で捲ってくる馬もいたが、徐々にスパートをかけ先頭は譲らない。直線は馬場の傷んでいない外めに出すと力強い伸び。最後は
ククナの猛追を半馬身しのいだ。
2連勝で重賞V。岩田望は「クラシック路線では力を発揮できなかったけど、昨年の夏に強い競馬をしていたし今後が楽しみ」と充実ぶりに目を細める。混とんとする牝馬路線。楽しみな逃げ馬が誕生した。
コンクシェル 父
キズナ 母ザナ(母の父
ガリレオ)20年4月25日生まれ 牝4歳 栗東・清水久厩舎所属 馬主・前田晋二氏 生産者・北海道新冠町のノースヒルズ 戦績16戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億678万3000円 馬名の由来は「ピンク色の美しい真珠を生み出す母貝」。
スポニチ